オゾン療法について
ヨーロッパで主に行われているオゾンガスを用いた様々な治療法の総称です。大量自家血オゾン療法では、100~200ccの血液を脱血し、そこにオゾンガスを混合、オゾン化した血液を体の中に戻すという治療法です。
英国のエリザベス女王の母クィーンマムは、週に2回オゾン療法を受け大きな病気をすることも無く長生きされました。
自家血オゾン療法
自家血オゾン療法には、少量自家血療法(Minor Autohemotherapy)と、大量自家血療法(Major Autohemotherapy)=MAHがあります。
大量自家血療法は100~200ccの血液を専用瓶に採血し、そこにオゾンガスを混合し、オゾン化した血液を体の中に戻すという治療法です。少量自家血療法は3~5ccの血液をオゾン化して、筋肉注射で体の各所に打つという治療法です。
- 体内の酸素化、特に普段酸素が行き渡らない虚血部位の酸素化です。
- 血液流動性の改善による末梢循環の改善。
- 免疫機能の向上。
- 細胞を活性化することによってATP産生の増加、SOD等の上昇で抗酸化力を向上させアンチエイジング効果が期待できます。
オゾン療法適用疾患
自家血オゾン療法は補完的医学コンセプトとして用意されておりヨーロッパのガイドラインでは適応疾患は以下のとおりです。
- 動脈循環障害
- 末梢動脈循環障害
- 脳血管障害(脳卒中後)
- 眼循環障害(網膜症)
- 内耳循環障害(急性難聴、耳鳴り)
- 糖尿病性血管障害
- ウイルスに起因する疾患
- B型、C型肝炎
- 帯状疱疹、ヘルペス
- その他の疾患
- 全身免疫不全
- 慢性関節リウマチなどの慢性炎症過程
- 腫瘍学における補完的治療
オゾン療法の禁忌
以下の方はオゾン療法はできません。
- 6PD欠損症
- 甲状腺機能亢進症(病状が制御されていない場合)
- 妊娠中(データがない)
オゾンの体内での反応機序
生物に対して通常では有害な作用を示すものでも、微量かつごく一時的であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用のことを『ホルミシス効果』と言います。少々のマイナスがかえってプラスに転じるきっかけとなるのです。
「少量の酸化ストレスを与えることで、身体が自前で持つ抗酸化力を強化しよう」という治療法を酸化療法といい、酸化療法の一種であるオゾン療法で、少量の酸化ストレスを与えることで身体が自前で持つ抗酸化力を強化し、血液を活性化していきます。
オゾンが血液と接触すると、前期反応として活性酸素種(ROS=Reactive oxygen species)が、後期反応として過酸化脂質代謝物(LOP=Lipid oxidation prodacts)を発生します。この活性酸素種と過酸化脂質代謝物の2つが、オゾン療法の主な作用機序となります。
この場合の活性酸素種というのは、ほとんどが過酸化水素=H2O2です。それが赤血球、白血球、血小板に働きます。
赤血球の2,3-DPGを上げるのでO2運搬能が改善し、末梢の虚血部に酸素を供給しやすい状態にします。白血球に関しては、インターフェロン-γやサイトカイン系を活性化します。血小板については、オータコイドと成長因子の放出、血小板凝集抑制反応によって、血液をサラサラにする効果などを引き出します。
後期反応の過酸化脂質代謝物は、血管内皮細胞でNO放出を増加させ血管を拡張させます。骨髄に対しては、もともと2,3-DPGの活性が高いスーパー赤血球を生産させるということがいわれています。オゾン療法を繰り返し行うことで、酸素運搬能の高い赤血球がどんどん増えていくということです。
オゾン療法の流れ
全行程、約20分程度で終了します。
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1.点滴用の針で血液を100ml脱血します。
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2.オゾンガス発生装置です。
正確な量のオゾンガスを発生させ先ほどの血液と混ぜ合わせます。 -
3.オゾンを混入した血液です。
先ほど脱血した血液よりも鮮紅色になります。 -
4.オゾンを混入して鮮紅色になった血液を体内に戻します。
患者様の感想
- オゾン療法中もしくはその後、視界がクリアになり物がよく見える様になった。
- ひどい肩こりがなくなった。あるいは肩こりしにくくなった。
- 慢性の頭痛がオゾン療法で消失した。
- 慢性疲労が軽減した。疲れにくくなった。
- 以前より、風邪をひきにくくなった。
- 手足の冷え性が、軽減した。手足が温かくなった。
- 脚のむくみが軽くなった。むくみにくくなった。
- 腰痛が軽減した。
などがあります。