心筋症とは

心筋症は心臓の筋肉の病気で、心臓の血管が詰まっていなくても徐々に心臓の働きが悪くなる病気です。多くの場合には原因は不明であり、主に拡張型心筋症、肥大型心筋症に分かれます。拡張型心筋症や肥大型心筋症には遺伝的素因が関係していることもあります。

拡張型心筋症は中年期の男性に起こりやすく、心筋の収縮が弱くなり、心臓が次第に拡張していく病気です。

収縮力、拡張の程度も人によって様々で、ほとんど症状のないものから、動けないほどの重症なもの、突然死するものまで多岐に渡ります。

心筋症とは

肥大型心筋症は、心筋が厚くなり、心臓の機能が障害されていく病気です。まったく無症状で一生を過ごす人から、心不全で苦しむ人、突然死をきたす人までいます。若い人の突然死の原因のひとつでもあります。
ただし肥大型心筋症は心筋の肥大が年齢とともに進んだり、心筋の収縮機能が低下したりする場合もあるため、しっかりした診断と定期的な検査が必要になります。
肥大型心筋症の頻度は約500人に1人で、患者さんの2人に1人に同じ心筋症の家族歴があるといわれています。

心筋症とは

その他心サルコイドーシスやアミロイドーシスという病気も心臓の筋肉の病気です。

心筋症の症状

無症状のことも少なくありませんが、拡張型心筋症などで心機能が低下している例では脳、肝臓、腎臓などの臓器に十分な血液や栄養を送ることができなくなる慢性心不全という状態となり、心不全症状である息切れ、呼吸困難、動悸、むくみ、疲れやすさなどが出ることがあります。
肥大型心筋症では動悸、胸部圧迫感などを訴えることがありますが、とくに非閉塞性(血液の流れが妨げられていない場合)では明らかな自覚症状はなく、健康診断などの心電図あるいは胸部単純写真から診断されることが少なくありません。閉塞性(血液の流れが妨げられている場合)ではめまいや失神発作を認めることがあります。

心筋症の検査・診断

息切れ、動悸といった自覚症状や、レントゲンでの心拡大、心エコー検査で心機能が低下していることで心筋症を疑います。そしてその原因が狭心症や心筋梗塞によるものではないことを診断する必要があります。

精密検査は狭心症の検査も含めて多岐にわたります。
最終的に心筋症であると診断するには、カテーテルと呼ばれる細い管を血管の中に通して心筋の組織を採取して調べる生体検査が必要です。この検査により、他の病気が原因で起こっている二次性心筋症である可能性を除外することができます。

心筋症の治療

狭心症のように冠動脈を広げる手術をすれば改善する、という簡単なものではありません。
心筋症は原因が特定されない場合がほとんどで、根本的に治すことが難しいのが現状です。
経過が長いのですが、心臓を保護する薬を使用しながら必要に応じて補助治療を行うことにより心臓突然死をいかに防ぎ、心不全の発症と進展をどう防ぐかがポイントとなります。