幹細胞培養上清療法~たどりついた究極のアンチエイジング~
以前にもご紹介しました幹細胞培養上清療法の話です。
間葉系幹細胞の中で脂肪細胞由来の幹細胞を培養した上清液を用いた再生医療です。
幹細胞とは私たちの体の各部位に存在している細胞で、組織が傷ついた時に修復し、元に戻してくれる役割を果たします。
例えば擦りむいて傷ついた時、間葉系(脂肪、骨髄、歯髄など)の幹細胞に指令が送られ、幹細胞が傷ついた場所に出向き(ホーミング効果)、同時に様々な分泌物を放出(免疫を調整し炎症をしずめ血管新生などを起こす)することで傷口の修復をします。傷だけでなく老化に伴って起こる現象にも効果があります。やや大げさな言い方をすれば、時計の針を少し戻してくれます。
ここで大事なポイントは幹細胞の数です。新生児と比較して80歳の幹細胞の数は200分の1に減少するのです。赤ちゃんの傷はすぐに治るのに、お年寄りはなかなか治らないのはこのためです。
幹細胞を用いた再生医療は通常、お腹の脂肪を吸引し、その中から幹細胞を取り出して培養し、幹細胞を十分増やしてそれを自分に戻します。そうすることでアンチエイジングの他、実に様々な疾患に効果のあることがわかってきました。ある報告では培養した幹細胞の点滴中に脳梗塞で動かなくなった手がわずかに動くことが観察されました。幹細胞が突然障害部位に効いたというよりも培養液に含まれる様々な物質による効果と考えられました。
この培養液を用いた治療が幹細胞培養上清療法です。幹細胞を培養するための培地も改良を重ね非常に安全な培地を用いるため、副作用は殆どなく安全に行うことが出来ます。しかも培養上清療法では幹細胞を用いた場合とほぼ同等の効果が得られます。
自分の幹細胞は障害部位で定着し作用するので効果は持続しますが、培養上清液は幹細胞がない分、効果の持続はやや短いです。ですので繰り返し行う必要があります。
現在法的な規制があり幹細胞そのものを用いた治療は制限され受けられる施設が少ないのが現状です。
幹細胞培養上清療法は普通に行うことのできる究極のアンチエイジング治療です。もちろん様々な疾患にも有効です。
個人的な感想ですが、点滴をした日に目のカスミがとれ視野がクリアとなり、翌日からは老眼鏡が不要になりました。50歳を過ぎてあちこち痛くなっていたのも、いつの間にかなくなって・・・。
ご興味のある方は受診してくださいね。(自由診療です。)