糖尿病について

健診で糖尿病を指摘された方がクリニックに時々来られます。

糖尿病の診断基準は以下の通りです。
●空腹時の血糖値が126mg/dl以上
75gブドウ糖を飲み2時間後の血糖値が200mg/dl以上
随時血糖値が200mg/dl以上
のいずれか
●ヘモグロビンA1Cが6.5%以上
で糖尿病と診断されます。

正常な血糖値の変動につきお話しすると、
食事の影響のない血糖値は日内変動があり午前4時が最高で、午後4時が最低と言われています。そしていかなる食材によっても血糖の上昇は50~60mg/dlにとどまり通常であれば140をこえることはありません。摂食後2~3時間で元のレベルに戻ります。

ヘモグロビンA1C(HbA1C)
ヘモグロビンにグルコースが非酵素的に結合したもので過去1~2か月前の血糖の平均を反映します。アルコール多飲で高値にでたり、貧血で低値にでますので少し注意が必要です。
なおヘモグロビンA1Cはあくまで血糖の平均なので食後急速に血糖値が上昇してインスリンを大量に放出しその後急速に下がる人と、緩やかに上昇して緩やかに低下する人が同じ値なのです。どちらが悪いかというと、当然急速に上昇する人が悪いのです。

糖尿病治療の本来の目標は血管系合併症の予防です。食後血糖上昇(血糖値スパイクと呼びます)があると血管病変のリスクが増大します。そればかりか認知症、癌のリスクも増えてきます。さらに血糖値160mg/dl以上になると糖化が急速に進行します。
食後血糖の基準値というのはなく正常な血糖変動(食後でも140をこえない)に近ければ近いほど良いのです。
ではどのようにすれば血糖スパイクを予防できるかは別の機会に( ^)o(^ )