当院の診療・検査に対する考え

「待ち時間の最小化」で、あなたの時間を大切に

皆さんの日中は、仕事や家事、子育てなど、多忙なスケジュールで埋まっていることと思います。限られた時間の中で、体調不良や健康管理のために病院へ足を運ぶことは、時に大きな負担となるでしょう。

当院では、その負担を少しでも軽減できるよう、クリニックでの待ち時間を可能な限り短縮することに力を入れています。予約システムやWEB問診の活用、そして後述するクリニカルパスの導入により、スムーズな診療フローを実現し、「病院で待つ時間」を減らすことを目指しています。

「クリニカルパス」で、疾患ごとの最適な検査を効率的に

当院では、高血圧、脂質異常症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群（SAS）といった生活習慣病や循環器疾患に対し、疾患ごとにあらかじめ最適な検査項目と頻度を定めた「クリニカルパス」を導入しています。

これは、経験や勘に頼るのではなく、医学的な根拠に基づき、必要かつ効率的な検査を計画的に行うための仕組みです。これにより、無駄な検査を減らし、必要な検査を適切なタイミングで受けていただくことで、病気の早期発見・早期治療、そして重症化予防へと繋げます。

高血圧・脂質異常症の検査

高血圧や脂質異常症は、自覚症状がないまま進行し、心臓病や脳卒中といった重篤な病気を引き起こすことがあります。そのため、定期的な検査で体の状態を正確に把握することが非常に重要です。

採血検査：年1回〜3回

コレステロール値や血糖値、肝機能、腎機能などを確認し、治療の効果や体の状態を評価します。

胸部X線検査（X-p）：年1回

心臓の大きさや肺の状態を確認し、高血圧による心臓への負担や、その他の呼吸器系の異常がないかをチェックします。

心電図検査：年1回

心臓の電気的な活動を記録し、不整脈や心臓の虚血性変化などを早期に発見します。

頚部エコー検査・腹部エコー検査：年1回

頚部エコーでは、首の血管（頸動脈）の動脈硬化の有無や程度を評価し、脳卒中のリスクを予測します。
腹部エコーでは、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの状態を確認し、脂肪肝や胆石、腎臓病などの有無をチェックします。

※心臓エコー検査は、すでに心臓の病気をお持ちの方のみ、必要に応じて実施します。

CT検査・内視鏡検査：３年ごとに他院をご紹介

より専門的な検査が必要な場合は、提携する医療機関へご紹介し、精密な検査を受けていただきます。これにより、全身の健康状態を包括的に管理します。

糖尿病の検査

糖尿病は、血糖値が高い状態が続くことで全身の血管や神経にダメージを与え、様々な合併症を引き起こす病気です。早期からの適切な管理が非常に大切です。

HbA1c（ヘモグロビン・エーワンシー）検査：毎月計測

過去1〜2ヶ月の平均的な血糖値を反映する指標で、糖尿病の管理において最も重要な検査の一つです。毎月測定することで、血糖コントロールの状態をきめ細かく把握し、治療に反映させます。

その他の検査（採血、X-p、心電図、エコー）：高血圧・脂質異常症と同じ頻度

糖尿病は高血圧や脂質異常症を合併することも多いため、これらの検査も定期的に行い、全身の健康状態を包括的にチェックします。

睡眠時無呼吸症候群（SAS）の検査

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まることで、日中の眠気だけでなく、高血圧や糖尿病、心臓病などのリスクを高める病気です。

基本的な検査：高血圧と同様の頻度

睡眠時無呼吸症候群の方も、高血圧などの生活習慣病を合併していることが多いため、高血圧の検査（採血、X-p、心電図、エコー）を定期的に行います。

スパイロ検査（呼吸機能検査）など：年1回

肺活量や呼吸の能力を測定することで、気管支喘息やCOPD（慢性閉塞性肺疾患）といった呼吸器疾患の有無を確認します。睡眠時無呼吸症候群と関連する呼吸器系の問題がないか、定期的にチェックします。