爪に現れる糖尿病の初期症状は？

血行が悪くなる

爪の成長に必要な栄養や酸素が十分に届かなくなります。

神経がダメージを受ける

爪やその周辺の感覚が鈍くなったり、感染への抵抗力が落ちたりします。

免疫力が低下する

感染症にかかりやすくなり、爪水虫などのトラブルが起こりやすくなります。

これらの影響が、爪に様々な変化として現れることがあります。

黄色っぽくなる（黄爪症）

爪全体が黄色や黄褐色になることがあります。これは血行不良や、爪の細胞の代謝異常が関係している可能性があります。爪水虫と間違われることもありますが、爪水虫ではないのに黄色い場合は注意が必要です。

白濁する（白い帯や点）

爪の一部または全体が白っぽく濁ることがあります。血中のブドウ糖が増えることで、爪に栄養が行き渡りにくくなることが原因の一つと考えられています。

青紫色っぽくなる

爪の下の毛細血管の血行不良により、爪の色がやや青みがかって見えることがあります。酸素不足のサインでもあります。

厚くなる、もろくなる

栄養が行き渡りにくくなることで、爪が厚くゴワゴワしたり、もろく崩れやすくなったりすることがあります。爪切りで切りにくくなる場合もあります。

横線が入る

爪の成長が一時的に阻害されることで、横方向に溝や線が入ることがあります。糖尿病による血糖値の急激な変動が影響することもあります。

反り返る（スプーンネイル）

爪の中央がへこんでスプーンのように反り返る症状で、鉄欠乏性貧血でも見られますが、糖尿病による栄養不足や血行不良が関連することもあります。

変形する、巻き爪になる

神経障害により足の感覚が鈍くなると、足に合わない靴を履き続けたり、歩き方が不自然になったりすることで、巻き爪や爪の変形が起こりやすくなります。

爪の周りが赤くなる、腫れる（爪囲炎）

糖尿病患者さんは感染症にかかりやすいため、爪の周りに炎症が起きやすくなります。

爪水虫になりやすい、治りにくい

免疫力の低下や血行不良により、真菌（カビ）が繁殖しやすくなり、爪水虫にかかりやすくなったり、治療してもなかなか治りにくくなったりします。

爪の症状に気づいたら、早めに医療機関へ

上記のような爪の変化は、糖尿病以外の原因（加齢、栄養不足、外傷、他の皮膚疾患など）でも起こり得ます。しかし、もしこれらの症状が複数見られたり、他の糖尿病の初期症状（口の渇き、頻尿、倦怠感、体重減少など）と合わせて気になる場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

「もしかしたら…」という不安を抱えたままにせず、専門医に相談することで、正確な診断と適切なアドバイスを受けることができます。

食事指導

管理栄養士と連携し、患者様の食生活に合わせた具体的な改善策を提案します。

運動療法

無理なく続けられる運動習慣のアドバイスを行います。

薬物療法

必要に応じて、患者様に最適な薬物療法を選択し、副作用や効果を定期的に確認しながら進めます。

当院では、ただ薬を処方するだけでなく、患者様一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、具体的なサポートを通じて、病気にならない体づくりを目指します。