ドクターズインタビュー

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Interview

ドクターズインタビュー

三上内科クリニック院長

三上修司Shuji Mikami

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ドクターズインタビュー

患者さんお一人ひとりの
ストーリーに寄り添う
医療を目指して

神戸市六甲アイランドに位置する三上内科クリニックは、地域の方々の健康を支えています。今回は院長先生にお話を伺い、循環器内科医としての専門性や診療に対する思い、そして診療内容についてお聞きしました。

クリニックの特徴を教えてください

現在の医療は臓器別に各専門家が診るのが一般的です。循環器は循環器科、呼吸器は呼吸器科という具合に。しかしどこの科に行けばよいのかわからない患者さんも多いのです。開業医の立場では、体の外面、内面を臓器横断的に診ることが大切だと考えています。患者さんの訴えを丁寧に聞いたうえで、どの臓器を治療すべきかを、これまでの経験を生かして診療に取り組んでいます。
また私が目指しているのは「その人のストーリーに合わせた治療」です。例えば、高齢の方の治療方針や薬の調整、施設入所の相談など、ご家族と一緒に来ていただいた際には、その方の生き方に合わせたご提案をしています。

診療で大切にしていることは何ですか？

私は予防医療に力を入れています。日本の医療は「起こったことに対して薬を出す」というアプローチが一般的ですが、予防医療とはそもそも病気にならないような対策を行うことです。
一次予防としては栄養管理・生活習慣改善・適切なサプリメント摂取など、健康な時期に行うもので健康寿命延伸を目指します。二次予防は病気を早期に発見することで適切な治療につなげる、いわゆる検診のことです。三次予防とはリハビリテーションのことで、病気になったとしても最低限の損害にとどめ回復を早め、病気の後の生活のサポートを目指します。
クリニックならではの対応として、来院しなくなった患者さんには電話で状況を確認することもあります。これは大規模病院では難しいきめ細かなフォローだと思っています。

循環器内科医としての専門性を教えてください

開業医の立場での循環器内科医として特に注意しているのは、急性心筋梗塞をはじめとする心血管イベントをできるだけ早期に見つけだし、治療可能な病院にお送りすることです。
このまま経過観察してよい状態とそうでない疾患を的確に判断しております。
慢性心不全などの高齢者の慢性疾患に対しては病院とは異なりきめ細やかな対応ができるのが利点であると考えます。

当クリニックで力を入れている診療分野について教えてください

当クリニックでは、循環器内科としての専門性を活かした診療に加え、睡眠時無呼吸症候群（SAS）の治療にも力を入れています。睡眠の質は健康に大きく関わる要素ですので、いびきや日中の強い眠気などでお悩みの方はご相談ください。
（※睡眠時無呼吸症候群については専用ページでよりくわしくご案内しています）
また、心臓や血管の病気は生活習慣と深く関わっています。高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の管理も重要な診療分野です。これらは急性疾患のリスク要因となるため、早期から適切に管理することが大切です。

訪問診療についても教えてください

当クリニックでは、長年診療してきた患者さんが通院困難になった場合や他病院から紹介を受けた際には訪問診療を積極的に行っています。他のクリニックでは対応していないところも多いですが、患者さんは「普段から診てもらっている先生に来てほしい」というご希望が強いものです。
在宅での看取りにも対応しています。訪問診療では、「最後どうしたいか」をよく聞いた上で、実際に起こり得ることも説明しながら対応しています。特に認知症の方などは、ご自身の意思表示が難しくなることもあるので、早い段階からのコミュニケーションを大切にしています。

エイジングケアについても取り組まれていると聞きました

当クリニックでは予防医療の一環として、エイジングケアにも取り組んでいます。通常の保険診療は「マイナスからゼロへ」、つまり病気を治すことが目的ですが、エイジングケアは「ゼロからプラスへ」、より健康な状態を目指すものです。
ホルモン補充療法やビタミンC点滴などをご提供していますが、これらは保険適用外の自費診療になります。特にナチュラルホルモン補充療法では、血液検査の結果に基づいて、男性にはテストステロン、甲状腺ホルモン、副腎ホルモン、女性にはエストロゲン、プロゲステロンなどを補充しています。
また、デトックス（キレーション療法）も行っており、体が軽くなったような感覚が得られると好評です。
これらの治療は保険診療とは明確に区別し、メリットをしっかり説明した上でご提供しています。実際私自身もこれらの治療を行っております。

このホームページをご覧の患者さんへのメッセージをお願いします

当院では「あそこに行けばなんとかなるクリニック」を目指しています。できないことはできないとしっかりお伝えし、必要に応じて他の医療機関や介護サービスをご紹介するなど、患者さんのご希望に沿えることを大切にしています。
病気だけを診るのではなく、その方の人生や生き方、価値観を含めた「ストーリー」を大切にした医療をご提供したいと考えています。ちょっとした体調の変化や健康に関する疑問があれば、お気軽にご相談ください。
健康診断で数値が少し異常だった場合も、まずは生活習慣の見直しから始めましょう。薬に頼るだけではなく、その方に合った治療法を一緒に考えていきたいと思います。

最後にクリニックの目指す姿を教えてください

当院では家族ぐるみで来院される患者さんが多いのも特徴です。患者さんに差し支えないようであれば、「あ、ご家族ですね」とお話しすることもあります。家族の健康状態も含めた総合的なサポートを行うことで、地域の皆様の健康維持に貢献していきたいと考えています。
臓器別ではなく人の全体を見る医療、予防を重視した医療、そしてお一人ひとりの「ストーリー」に合わせた医療を実践し、これからも地域の皆様の健康を支えてまいります。