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高濃度ビタミンC点滴

高濃度ビタミンC点滴について

ビタミンCは私たちの体の働きを調整し、外敵から身を守るために必要な、非常に重要な栄養素です。人間はビタミンCを体内で作ることができず、必要量はおかれている状況によって変化するので、それに見合った十分量を摂取する必要があります。通常は抗酸化物質として常に体中で作用しています。
一方、高濃度のビタミンCを点滴することにより組織内で活性酸素を発生させ、体を緩やかに酸化させます。これを利用して、抗酸化力・免疫力の向上をはじめ様々な効果を得るのが高濃度ビタミンC療法です。美肌治療、健康増進目的、その他色々な用途があります。

ビタミンC治療は、二度のノーベル賞(ノーベル化学賞・ノーベル平和賞)を受賞したLinus Carl Pauling博士(1901-1994年)が提唱した治療法で、カゼを含めた様々な感染症に有効とされていました。1970年にがんにも有効であると報告した途端、反対意見が続出し、その後約30年間封印されていました。その後はリオルダン(1932-2005年)が研究を続け高濃度ビタミンC点滴療法のプロトコール、リオルダンプロトコールを確立しました。2005年に高濃度のビタミンCは正常な細胞を傷つけることなくがん細胞だけを選択して殺す、との内容で、米国国立衛生研究所や米国国立ガン研究所によって発表されました(PNAS September 20, 2005. 102 (38) 13604-13609)。現在多くの臨床研究が欧米で進められ、がんの代替療法として確立されています。

当院の高濃度ビタミンC療法は、米国のRiordan IVC Protocol(リオルダンプロトコール)と点滴療法研究会の指針に基づいて行っております。

ビタミンCの歴史

少しビタミンCの歴史について触れておきます。
ビタミンCの歴史は、15世紀の大航海時代にさかのぼります。長い航海で船の上で血を流して次々と亡くなっていく船員たちがいて、これを壊血病と名付けました。そこで壊血病になりかけた人にオレンジ、レモンを与えた群と与えなかった群に分けると、オレンジ・レモンを投与された群は見事に回復していったのです。このことから、オレンジやレモンの成分の中に血管を丈夫にする物質があると考えられました。これは、医学史上初の臨床試験とされています。その後ビタミンC(アスコルビン酸)は1932年に発見されました。人は作ることのできない水溶性ビタミンです。

ビタミンCの作用

  • コラーゲン産生を増加させる(肌のハリや弾力を保つ)
  • メラニン生成を抑制する(シミの予防、改善)
  • 活性酸素を抑える(抗酸化物質)
  • 逆に体を緩やかに酸化させ体全体の抗酸化力を増強する
  • 免疫力を上げる(カゼをはじめとした感染症の予防、治療)
  • 疲労回復・抗ストレス効果(健康増進効果)
  • アレルギーを抑える
  • 放射線による体のダメージを抑える
  • 天然の抗癌剤として作用する
  • 癌関連遺伝子の発現を改善する

ビタミンCは上記のように生体内で様々な作用を有します。
作用機序がわかっていないものや十分解明できてないその他の作用もあります。

ビタミンCの必要量

厚生労働省の提唱するビタミンCの1日の必要量はわずか0.1gです。
人間はビタミンCを自分で作ることはできませんが、人間の祖先の猿はジャングルを渡り歩いてビタミンCを1日7g摂取するといわれます。人間はビタミンCを作ることができずに外部委託してしまったのです。ヤギは通常1日14gのビタミンCを作りますが病気になると100gものビタミンCを自分の体で作ります。
どんな物質にも至適(最適)濃度が存在し細胞、組織の機能を決定します。その濃度まで上昇させて初めて機能が発揮されるのです。ビタミンCも個人差、使う目的によって量が違います。
体内には優先的にビタミンCを必要とする臓器があります。血液中を1とすれば副腎は150倍、白血球は80倍、脳は20倍のビタミンCを必要としています。
壊血病を防ぐ、すなわち最低限のコラーゲン産生に必要なビタミンCは0.1gかもしれませんが、その量しか摂取しなければ優先的に副腎(ストレス臓器)、白血球(免疫)に使用され、皆さまが期待する美肌にはまわってきません。また脳の活性、副腎機能、免疫状態を最適化するにはそれなりの高濃度が必要になってくるのです。

一般的にいわれているビタミンCの必要量です。

このように、ビタミンCの摂取量は目的と個体差によって使い分けしないといけません。

ビタミンCを点滴する理由

ビタミンCを経口で摂取すると、腸粘膜からの吸収には限度があります。通常10g以上を口から摂取すると下痢します。ただし需要が亢進しているような状況、たとえばカゼ、うつでは腸の吸収閾値が若干上がってきます。とはいえ、上記のビタミンCの必要量に到達するには口からの摂取、つまり内服では無理なのです。これがビタミンCを点滴する理由です。

当院でのビタミンC点滴について

当院で使用するビタミンCは主に米国で使用されているものを、治療を目的として医師が個人輸入しています。国産のビタミンC製剤(2g)は防腐剤が添加されていますが当院ではアイルランドで製造されたMylan社製のビタミンC製剤を新鮮な最高品質の状態で工場から保冷コンテナで空輸しています。アメリカやカナダで実施している高濃度ビタミンC点滴療法の臨床試験に唯一採用された製剤です。日本の点滴療法研究会推奨の製品で多くの患者さんへの使用実績があり安全性は確認されています。
最初は12.5gから開始し、病態に応じて25g、50gに増量します。

点滴時間は12.5gで約20分、25gで45分、50gで約90分かかります。
25g以上のビタミンC点滴をすると点滴中のどが渇きます。十分水分をおとりください。
(50g点滴をするとトータル約1Lの水分が欲しくなります。当然トイレも頻回になります。25gでは途中トイレは殆ど行かなくて大丈夫です。)
点滴の副作用は、注射した部位の痛み、血管に沿った痛みなどが主です。血管を広げる薬やカイロで周囲を温めることで殆ど解決します。まれに点滴した血管が炎症を起こす静脈炎がありますが時間とともに軽快します。

ビタミンC点滴ができない方

腎機能が悪い方、透析をされている方、栄養状態が極端に悪い方は高濃度ビタミンC点滴が出来ません。また25g以上の高濃度で点滴をする場合、事前にG6PD欠損症の確認を行います。G6PD欠損症の方は高濃度ビタミンで溶血するため投与できません。

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