コロナウイルス と ビタミンC と 幹細胞培養上清療法

国際オーソモレキュラー医学会(OSOM)の1月下旬のニュースからの要約です。
アンドリュー・W・ソウル氏によると
高容量のビタミンCによってコロナウイルスの感染・流行を食い止めることができるのではないか。ビタミンCの強力な抗ウイルス効果は過去の論文を見れば明らかであるが、コロナウイルスに対する効果はメディアでは決して取り上げられることはない。人体がウイルス攻撃にあった際には体の防御機構を最大化しておくことが発症予防や症状軽減には重要である。なおビタミンC と同時に、ビタミンD 、マグネシウム、亜鉛 、およびセレンを一緒に摂取 することでウイルスに対する免疫機能をさらに強化することができる。
としています。

新型コロナウイルス感染症、新型肺炎と呼ばれていましたが先日 COVID-19 という名称になりました。
インフルエンザウイルスをはじめ多くのウイルス感染症では発熱、倦怠感、上気道症状を伴います。抗生物質は効きません。上気道症状で終わる人もいれば、肺炎となり全身状態が悪くなる人もいます。重症化すれば急性肺障害という病態となり、肺胞(肺の中の空気のある場所)は炎症細胞や浸出液で満たされ、やがて線維化しゴムのような固い肺になります。そうなると人工呼吸器を装着しても肺としての機能が果たせず死亡することもあります。2003年のSARSの際(SARSもコロナウイルスが原因です)の剖検例の報告では、死亡例は肺胞内では肺胞上皮の増殖、マクロファージの増加に加えて赤血球貪食像がみられたようです。SARSの際の重症化は発病10日目以降でウイルスの直接の障害でなく免疫学的な機序によると推測されていました。大量のステロイドを投与しても救命できない症例が多かったようです。

ビタミンCがコロナウイルスによる重症肺炎に有効かどうかの臨床試験がつい先日(2月10日)から中国の武漢大学付属中南病院で始まりました。対象は人工呼吸器を装着している重症肺炎の患者さんに1日に24gのビタミンCを7日間連続で投与する、というものです。(もちろん投与しない対照群の患者さんもおられます)今後2群間で様々な指標が評価される予定です。https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04264533

幹細胞培養上清療法と急性肺障害についての報告があります。幹細胞培養上清療法とはヒト間葉系幹細胞を培養した際の上清液を投与する方法です。培養上清液には各種成長因子、サイトカインが含まれ炎症に対する免疫調整作用があります。エンドトキシンにより人工的に急性肺障害のモデルを作成し培養上清を投与すると肺胞内の白血球のアポトーシスを誘発し、炎症性サイトカインを抑制し、結果的に肺障害モデルマウスの生存率が伸びたという報告があります。またマウスでのブレオマイシン起因性急性肺障害モデルにおいて歯髄由来培養上清投与により生存率改善が認められた、との報告もあります。これは培養上清投与により抗炎症性M2型マクロファージを誘導し初期の炎症を抑え組織再生の環境を整えたことによるものとされています。

コロナウイルスによる重症肺炎が今後増加しないことを願っていますが、決定的な抗ウイルス薬がない現状では、古典的なビタミンC投与と、最新鋭の幹細胞培養上清療法を組み合わせた治療で救命が可能なのかもしれません。あくまで私見ですが・・・。
もし自分がかかれば真っ先に行います。例の2種類の抗ウイルス薬と一緒に( ^)o(^ )

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