体に悪いもの(3)~カドミウム~

今回はカドミウムについてのお話です。
カドミウム(Cd)といってもピンとこないかもしれません。高校で習った元素記号周期表です。
6個の赤いマルが主に体に悪い重金属(水銀、鉛、ニッケル、アルミニウム、ヒ素、カドミウム)です。カドミウムは48番目です。
6個ともなぜかお互い近くにたむろしていますね。

汚染源は排気ガス、粉塵、亜鉛メッキ、塗料、喫煙、土壌汚染、コメ、小麦粉です。

カドミウムによる公害は、1910年から1970年にかけて富山県の神通川下流域で多発したイタイイタイ病が有名です。鉱山から排出されたカドミウムに汚染された土壌で栽培されたコメ、野菜、水を摂取し続けた結果カドミウム中毒になりました。カドミウムによる多発性近位尿細管機能異常症と骨軟化症を発症し、力が入らず運動痛が激しく、最終的には骨の強度が極端に悪くなり簡単に骨折していたようです。

カドミウムは高血圧、急性心筋梗塞、骨粗しょう症の発生率を上昇させます。
また煙草にも含まれ、喫煙者は非喫煙者と比較して血液中のカドミウムの濃度が2~4倍と高値です。

カドミウムの生物学的半減期は数十年と高いのでなるべく体の中に取りたくないですね。
でも日本人の主食である米はもっとも大きなカドミウムの供給源なのです。
しかしどこの産地の米にどの位のカドミウムが含まれているかは残念ながら公表されてません。