健診で心電図異常を指摘されました

健診で心電図異常を指摘されることは多いです。心電図を記録すると器械が自動解析で判定し、最終的に(多くは)循環器専門医が判断し、皆さまの元に結果が送られます。
普段クリニックでかかりつけの患者さんに心電図異常があった場合は、その方の今までの記録や症状をもとに判断します。ですからすぐに治療が必要かという判断ができます。
一般健診の場合は心電図異常と判定されても、一人ひとりのバックグラウンドがわからないために、正常に近い異常か、精査治療が必要な異常か、即判断ができない場合があります。
もちろん動悸、息切れ、脈が飛ぶ、胸痛など気になる症状があれば受診されるでしょう。
自覚症状がない場合、経過観察のみでよい場合が多いのですが、以下のような所見は要注意です。
自覚症状のない「心房細動」、糖尿病や高血圧がある中年男性で「ST-T異常あり」、「心室性期外収縮連発」など。
「心房細動」は一発アウトの心原性脳塞栓を起こす可能性、「ST-T異常あり」や「心室性期外収縮連発」はベースに冠動脈疾患が隠れていて急性心筋梗塞やそれに伴う失神を起こす可能性もあるのです。
健診で心電図異常があれば受診してください。