健康寿命とNMN
健康寿命とは、ご存知かとは思いますが「自立して健康に生きられる期間」のことです。ひとりでお出かけ、ひとりで通院できる状態です。
WHOの2021年度版の世界保健統計によると平均寿命世界一は男女平均で日本の84.3歳でした。そして何と健康寿命も日本が世界一の74.1歳でした。
日本の健康寿命男女別では男性72.6歳、女性75.5歳でした。そして男女の平均寿命との差、すなわち介護が必要な年数は男性8.8年、女性12.4年にもなります。介護が必要となる病気は何といっても脳卒中です。
日本人男性の平均の健康寿命が72.6歳と聞くと「俺、もう近いんだけど」という声が聞こえてきそうです。そうなんです、貴方の元気な時間は短いんですよ。やりたいことやって悔いのない人生にしましょう。そして血圧や糖尿を放っておかないでしっかりクリニックで管理させてもらいますよ。ある日突然倒れるんですよ。
いつまでも健康で、最期はぽっくり亡くなりたい。誰しもそう思いますが、なかなかそうはいきません。年をとるにつれ生き生きとした表情がなくなり、腰・膝・肩が痛い、ちょっと打撲してもなかなか治らない、といった体表面の不具合に続き、癌・脳卒中・心筋梗塞といった内部からの病気がでてきます。コロナにかかれば当然死亡率が上昇します。
老化を遅らせるにはまずはジョギング・自転車こぎなどの有酸素運動をおこない、筋トレで筋力低下を防ぐことが重要です。人間は夜行性ではないので早朝に起床し、朝食をしっかりとって日中にエネルギーを産生しリズムを整えることが重要です。これらはNADを増加させる方向に働きます。
加齢に伴い成体幹細胞が減少し組織・臓器の修復が遅くなります。そして人間を含め生物の老化の引き金になるものがNADの減少です。これは世界の老化研究の共通認識になりつつあります。
NADは人間の37兆個の細胞すべてに必要で、高齢者では若年者の1/70程度になるといわれています。昔からNADが重要なのはわかっていたのですが、老化研究の第一人者である今井眞一郎教授が2016年に発表したNMN投与マウスの若返りの論文以降、世界的にNMNが注目されることとなりました。NMN投与でNADに変換され、ミトコンドリアでのエネルギー産生に働くことはわかっていたのですが、さらにサーチュインを活性化し老化制御(若返り)にかかわることが実験動物で証明されたのです。ヒトでの研究としては、閉経後女性に250mgのNMNを投与することで骨格筋でのインスリン感受性が上昇したとの論文が2021年4月に発表されました。
NMNに関して今後10年経てば様々なエビデンスがでてくるのでしょう。糖尿病に効く、認知機能に効く、動脈硬化に効く、など。ただし人間の寿命・健康寿命が延びるかどうかを判断するにはさらに、二つのグループに分け長期間・大規模で行わないとわかりませんし、そんな臨床研究が今後あるはずもありません。
今のところわかっているのはNMNはエネルギーの源であるNADを増やすことでマウスではミトコンドリア機能上昇、若返り現象、人間では骨格筋のインスリン感受性改善です。ヒトでの効果はまだまだ研究途上です。少なくとも悪いことはしないようです。
NMNは非常に期待できそうな物質です。10年経ってしっかりしたエビデンスがでてから、あるいは10年歳をとって老化が進んでから摂り始めますか? 今から開始した方がいいと思いませんか? 少なくとも私はそう思い、仕事の日は毎日摂取しています。
薬に対して抵抗のある方は多いです。何が起こるかわからないので当然ですね。NMNはもともと体で作られているものです。だから安心なのです。
生産性を維持し、社会に貢献し続けながら年を重ねる。そして死ぬ直前まで健康を保って人生を楽しむ。そんなことができたら最高ですね。その一つの可能性がNMNだと考えてます。
NMNの値段ですが、高いです。ネットで調べるとわかりますが、1日125~150mgのNMNで安いもので1ヶ月、約6万円します。私は1日1000mgのんでいますが、ある信頼できるルートで取り寄せているので非常に安いです。ご興味のある方はクリニックまでどうぞ。しっかり説明してからご購入いただきます。