睡眠時無呼吸症候群~どんな人が睡眠時無呼吸なの?~

当院では睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんに持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)を行っています。
この病気の受診理由で最も多いのは、いびきがうるさいという家族からの苦情です。半分の方は自分のいびきで目を覚ますほどです。私自身もいびきがうるさいといわれ検査をしましたが、問題ありませんでした。いびきイコールSASではありません。
日中の眠気の訴えで受診される方は意外と少ないんです。実際は自分の昼間の眠気に気づいていないようで、治療を開始すると、そうかあれだけ眠かったのか⁉と眠気の改善度に驚かれます。以前電車の居眠り運転でSASが注目されましたが、運転中の眠気は危険です。仕事の運転中に眠気がきて車を止めざるをえなかった方が、眠気がとれて頭スッキリ、仕事がはかどり非常に喜んでいただいています。

私が睡眠時無呼吸を疑うポイントは、外見では肥満、首が太くて短い、口腔内を診ても扁桃腺が見えない、小さい顎の女性です。
高血圧、不整脈、夜間頻尿の人はSASを頭の片隅に置いて診察をしています。

もちろん治療を開始しても症状が改善しない方、また装置をつけることがストレスで眠れない方もいます。一般にCPAP療法を数年にわたり継続可能な方は約半分と言われています。
でも、睡眠中に何度も首を絞められたような無呼吸になっている状態では脳、身体が休まる訳がありません。実際に酸素飽和度が下がり、質の悪い睡眠、交感神経が高ぶっている状態が続くわけです。きっといびきでご家族の方の睡眠も妨害しています。必要な方にはぜひ治療を続けて頂きたいと思っています。当院では治療の継続率は約9割と高く嬉しい限りです。継続できるためには症状が良くなることはもちろんですが治療の必要性も皆さんしっかりと理解していただいているんですね。
以前CPAP療法が嫌で継続できなかった方もご相談ください。装置はどんどん改善され使用感は良くなっています。もう一度チャレンジして、意外と良かったと治療を再開していただける事が多いです。

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